福岡マラソンの魅力
CHARM福岡マラソンでは上位入賞者であるマラソンの部男女1~3位、車いす競技男女1~3位、車いすジュニア1~3位に対して、表彰を行い、入賞者メダルをお贈りしています。
この入賞者メダルの首掛けリボンには、福岡の伝統工芸品である「博多織」が使われています!
大会カラーの青を経糸(たていと)に、黄色を緯糸(よこいと)に使いながら、博多織の伝統柄「博多献上」をベースに、福岡 マラソン のコース上の風景や競技者が織り込まれたオリジナルのデザインです☆彡
伝統工芸士を目指す「博多織デベロップメントカレッジ」の卒業生や先生が福岡マラソンのためにデザインを考え、心を込めて織ってくださっています。
「 博多織デベロップメントカレッジ 」を訪問し、織っている様子を見学させていただき、お話を伺ってきましたのでご紹介します。
また、おじゃました時に、ご自身の成人式用の着物の帯を織られている学生さんがおり、とても鮮やかな織物を見せて頂き、完成したら私 なら絶対友達に見せびらかすだろうなぁと思いました!
福岡マラソンオリジナルのリボンで作られた入賞者メダルをゲットすべく、皆さま、上位入賞を目指していただければと思います!
織物のデザインを決める作業。日本の四季や風習を表現し長く継承されてきた定番の文様や、新たに描き起こされた図案などを組合わせて、イメージを固めていきます。
図案をもとに、方眼紙に経糸(たていと)と緯糸(よこいと)の交差具合(幅、糸数など)を示す織組織を描き起こす作業。幅1mm にも 満たない糸一本さえも調整する、きわめて緻密な設計作業です。完成した意匠図は、織物データに変換してSDカードに書き込みます。
蚕(糸を吐く虫)の繭から紡いだ生糸の油分や汚れを取り除き、柔かな絹糸に仕立てる作業。石けん水を使って数時間丁寧に洗うと、糸にふっくらと光沢が出ます(絹は練りをすることによって、美しい光沢としなやかさが得られます)。
※絹製品の特徴は紫外線にも強く、調温、調湿効果があります。また光沢があり、光を乱反射します。
精練した糸を染め上げる作業です。色見本によって、釜に染液をつくり、経糸(たていと)、緯糸(よこいと)を染めます。織物の生命を左右する重大な工程の一つで、色見本通りに染め上げなければなりません。
染め上がった糸を作業しやすいように再度、枠木に巻きなおす作業です。糸の張力を一定に保って巻きなおすことがきれいな織物をつくる大切なコツです。
メダルリボンの織には、6,300 本もの経糸が使われています。経糸を、必要な長さと本数だけ揃えるのが整経です。糸枠から出た糸を指先に全神経を集めて、指示書どおりに経糸を並べ、ドラム整経機に巻き取っていきます。特に博多織では経糸で色と柄を出すため1本単位で計算を重ねながら巻きあげる、間違いの許されない工程です。この工程は手作業で1週間程かかります。
ドラム整経機に巻き上げた経糸を手織機の経糸に一本一本結びつけていく作業です。
6,300本もの糸を手作業で結びきってようやく 経糸(たていと)の準備が完了します。この工程も1週間程かかります。特に、福岡マラソン入賞者メダルリボンは、絹で作られているため、ほどけないように特別な結び方をします。
細い緯糸(よこいと)を数本の束状にまとめ合わせて、太い糸に仕立てる作業です。
この太い束の緯糸が、「しなやかで丈夫」な博多織独特の心地を生み出します。
緯合わせ(よこあわせ)でまとめ合わせた緯糸を、杼(ひ)にセットするための管に巻いていく作業です。これで緯糸(よこいと)の準備も完了です。
製織の前に試織をします。
手織機にセットされた経糸に、杼(ひ)の緯糸をくぐらせ打ち込んでいく、織作業のハイライトです。福岡マラソン入賞者メダルリボンは柔らかく仕上げるために、杼(ひ)をくぐらせる毎に1回、リズムよく打ち込みます。糸が切れていないか、柄がきちんと出ているかなど、全集中力を注ぎ込んで仕上げていきます。製織は1週間程かかります。
すべての工程を経てメダルリボンが完成するまで 、おおよそ2か月 程度かかります。
福岡マラソン入賞者メダルリボンは、「博多織」です 。博多織は、江戸幕府にも献上された高品質な 織物であり、国 が指定した福岡の「伝統的工芸品」 でも あります 。そして、博多織 を代表する 『 献上博多 』 を使用しています。
完成した入賞者用のメダルリボンの図柄です。
福岡マラソンの初回大会よりメダルリボンの製作に携わってくださっているみなさんです!
いつもありがとうございます。